県連一職場一事例検討会「認知症患者とおせっかい薬剤師」

認知症患者とおせっかい薬剤師


発表者

髙橋 和希(弘前調剤センター 主任 薬剤師)


事例内容

80才 女性

健生クリニック内科・神経科通院患者。


  • 2014年10/28内科受診し、来局。60日分の処方となっていたが、前回来局時は9/2で28日分処方となっており、9月末には薬がなくなっているはずと考え本人に尋ねるが、残っている薬があり受診していなかったとのこと。今までも受診予約はしておらず、薬がなくなり次第受診しているとのこと。
  • 10/3には神経科受診でドネペジルが14日処方となっておりこちらの薬もきちんと服薬されていればなくなっているはずだが、調子が悪くないし、薬も残っているので受診しなかったとのこと。
  • 11/7神経科受診後に来局。今回は次回の予約をしてきたようで、予約日を薬局でも記録しておくこととする。
  • 11/25内科の処方箋を持って来局。30日分の処方だが、前回は10/28に60日分処方されているのであと1ヶ月分ほどは残薬があるはず。認知症もあり薬の管理がうまくできていないと考えられた。


問題解決に向けた職場での取り組み内容

息子さんに送り迎えをしてもらって通院しており、車で待っているとのことなので息子さんに話をうかがうこととした。薬の管理に関しては全く関与しておらず、できていると思っていたよう。残薬が自宅に残っているはずなので、一度確認していただくようお願いし、調剤は保留とした。翌日息子さんに連絡すると1ヶ月分ほど薬が残っていたことが判明。クリニック医事課の方へ相談し、今回の処方を削除してもらい、処方箋発行料も後日返金することとなる。息子さんに介護保険制度について説明し、認定を受ければ通院介助や居宅療養管理指導などのサービスが受けられることをお話する。息子さんも最近の物忘れには困っており以前も介護申請について本人に提案したようだが、本人が拒否したとのこと。来局時、再度息子さんとお話すると、3日前に介護申請したとのこと。地域包括支援センターに、まちかど相談薬局事業で行っている健康チェックリストを添付し、情報提供する。

学術活動

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